【Chapter1】地盤の健康に関心を持つ

これから敷地を探すという段階であれば、候補地のリスクと健康状態を気にしておきたいものです。
健康を損なうおそれのある土地と分かれば、別の土地を探して地盤リスクを未然に回避できます。

新しい知見に関心を持ちましょう

土地選びにはかねて、様々な「常識」があります。多くは、利便性のよしあしを問うもので、地盤の状態は顧みられることがありませんでした。しかし、東日本大震災を境に、液状化や盛土造成地でのトラブルが広く認識され、地盤に潜む問題が意識されるようになってきました。
地盤の健康という観点から見た土地選びの「新常識」を紹介します。

  • ×この造成地は高台だから安心だろう

    造成地には土を運び入れる盛土と削り取る切土があります。たとえ高台でも、盛土と切土の境界付近や谷を埋めた大規模な盛土部分(腹付け盛土、谷埋め盛土と呼ぶ)は、住宅用地盤としては不安定な場合があるので要注意です。

  • ◯古くからの高台であれば地盤はいいに違いない

    地盤のよしあしは、地盤の硬さと締まり具合で決まります。古くからの高台は、いわゆる台地・丘陵地に相当し、古い時代の地層で形成されているので、地盤は硬く締まっていることが想定できます。

  • ×湾岸の埋立地は平坦でしっかりしている

    埋立地など、地下水位の浅い緩い砂質地盤で液状化のリスクが高いと考えられます。液状化とは、水を多く含む緩い砂質地盤が、地震 の横揺れで収縮し、圧力の高まった水が砂を巻き込んで地上に噴出(噴砂・噴水)する現象で、地盤が沈下して建物被害を誘発します。

  • ×平地の新しい造成地なら安心だろう

    新しい造成地は、そこにそれまで人が住んでいなかったことを意味します。平地にもかかわらず人が住んでいなかったということは、洪水や地盤沈下・液状化といったリスク(住居地として避けていた理由)の存在が疑われます。

自ら「予防」できる可能性もあります──4つの視点

地盤のトラブルに悩まされないための第一の手段は、自らその予防に努めることです。いずれ健康不良が起こりかねない土地は住宅の敷地として避ける、ということです。そこに住宅を建てさえしなければ、病気やその後遺症に悩まされるおそれが減ります。

例えば、土地選びの段階で下のような4つの視点を持つことが求められます。基本は、「いま」の情報だけに振り回されることなく、「過去」にも目を向けるということです。

「過去」を知る材料としては、昔の地図が役に立ちます。かつての地形はもちろん、土地の特性を表した地名も分かるからです。各種行政機関では最近、地図情報をインターネット上で公開するようになっています。手軽に調べることができるはずです。

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