【Chapter4】診察で健康状態を知る

医者に掛かれば、まずは聴診器による診察から始まります。地盤調査では医者の聴診器に相当するのがサウンディングです。これで地盤の健康状態(よしあし)を探るのが安心の家づくりの第一歩です。

主流はスウェーデン式サウンディング(SWS)試験

日本では、住宅を建てる前の敷地の地盤調査方法として、スウェーデンで生まれて日本で育ったスウェーデン式サウンディング(SWS)試験という独自のサウンディング方法が普及しています。サウンディングとは簡易に地盤のよしあしの状況を探る装置で、医師が使う聴診器に相当します。

SWS試験は、メカニズムの異なる次の2種類の試験方法を組み合わせて実施します。
①段階載荷貫入試験:おもり(10.2kg もしくは25.5kg)を段階的に載せて、その時々のおもりによる総荷重に応じた貫入状況(自沈するかしないか)で地盤の相対的な硬さや締まり具合を評価する。
②一定荷重回転貫入試験:102kg のおもりだけでは自沈しない場合に、おもりを載せた状態でロッドを回転させて、その回転数(計測上は半回転数)と貫入の深さの関係から地盤の相対的な硬さや締まり具合を評価する。
特に戸建て住宅での基礎形式の選定や地盤対策の要否の判断には、段階載荷貫入試験の結果が非常に重要となります。

通常の住宅用の敷地では、建物の四隅と中央の計5カ所でSWS試験を実施します。

作業性の向上を図る半自動化装置も登場

SWS試験の現場作業は非常に重労働であるため、試験装置の機械化・自動化が進められています。最近では、荷重の制御もハンドルの回転もすべて機械化した全自動の装置や、荷重制御は手動ながらハンドルの回転を機械化した半自動の装置が開発されています。これらの装置を用いたSWS試験がJIS規格で許容されるようになったことから、全自動・半自動の装置は急速に普及し、安全面と作業性の面で大いに貢献しています。

しかし、全自動の装置の場合、荷重制御の方法を、人間の動作に近く、かつ自然荷重の状態として再現することが難しくなります。機械の種類ごとの特性の差も大きく、過去の手動方式で蓄積されてきたSWS試験の実績データとの整合性の点で課題が残されています。従って、過去の実績データを活用した設計を行う場合は、手動と同じ原理である半自動の装置の方が実際的と言われています。

また、SWS試験では土質を直接判別できませんが、写真右のようにサンプラーを取り付け、SWS試験孔周囲の土を採取する方法が開発されています。

軟弱層の厚さや土の相対的な硬軟などの把握と並び、土質の概略判別がSWS試験の基本。右は採取したサンプル

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